「赤ワインを一日一杯飲むと体にいい」って聞いた事がありませんか?
その理由は赤ワインに含まれるポリフェノールという成分が健康に良いと言われているからなのです。
ポリフェノールとは一体、どんな成分で、どのように健康に良いのでしょうか?
赤ワイン以外にどんな食品にポリフェノールが多く含まれているのでしょうか。調べてみました。
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ポリフェノールとは?
ポリフェノールは野菜、果物、植物、ナッツ、オリーブ、茶葉、ぶどうの葉や茎、実などに含まれる化合物の総称で、自然界に5000種以上存在します。
ポリフェノールは私たちの体内で、悪玉コレステロールの酸化と、過剰に作られた活性酸素の発生を抑えてくれる効果があります(抗酸化作用)。
活性酸素は、体内でばい菌やがん細胞と戦ってくれる酸素で、必要に応じて生成されますが、日常のストレスや喫煙、紫外線等によって過剰に生産されやすいのです。
過剰な活性酸素は老化や生活習慣病の原因になるため、ポリフェノールを含む食品をこまめに摂取するとアンチエイジング効果や、病気に対する抵抗力がアップすると考えられているのです。
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ポリフェノール含有量の多い食品は?
驚く事に、ココアやチョコレートには非常に多くのポリフェノールが含まれています。
また、赤ワインの含有量も比較的多く、この数値はワインの品種やメーカーによっても若干の差があります。
飲料
100gまたは100mlに含まれるポリフェノール含有量(mg)
コーヒー | 200 |
緑茶 | 115 |
紅茶 | 102 |
赤ワイン | 101 |
100%リンゴジュース | 68 |
白ワイン | 10 |
果物
100gまたは100mlに含まれるポリフェノール含有量(mg)
ブルーベリー | 300 |
ソルダム | 246 |
いちご | 235 |
ラズベリー | 215 |
プルーン | 189 |
ぶどう | 160 |
りんご | 136 |
みかん | 105 |
桃 | 59 |
野菜
100gまたは100mlに含まれるポリフェノール含有量(mg)
黒オリーブ | 569 |
グリーンオリーブ | 346 |
紫たまねぎ | 168 |
ほうれん草 | 105 |
たまねぎ | 65 |
ブロッコリー | 45 |
じゃがいも | 28 |
ナッツ類・香辛料・調味料
100gまたは100mlに含まれるポリフェノール含有量(mg)
乾燥オレガノ | 2319 |
クルミ | 1215 |
乾燥ソーセージ | 1207 |
乾燥ローズマリー | 1018 |
乾燥バジル | 322 |
カレーパウダー | 285 |
アーモンド | 187 |
オリーブオイル | 62 |
お菓子
100gまたは100mlに含まれるポリフェノール含有量(mg)
ココアパウダー | 3448 |
ダークチョコレート | 1664 |
ミルクチョコレート | 236 |
緑茶のど飴 | 105 |
参照:Nature Publishing Group : science journals, jobs, and information
主なポリフェノールの種類
ポリフェノールには、色々な物質や、それらがいくつか統合した物があります。
代表的なものはフラボノイド類で、アントシアニン、イソフラボン、フラボノール、カテキンなどが含まれます。
食品によって含まれるポリフェノールの構成が違います。
- カカオポリフェノール
- 緑茶ポリフェノール
- ぶどうポリフェノール
- ごまポリフェノール
- タマネギポリフェノール
- 梅ポリフェノール
1.カカオポリフェノール
チョコレートやココア等カカオからできた食品では、カテキン、クロバミドやケルセチンなどのポリフェノールが含まれます。
100グラムあたり850〜1800㎎と、他の食品に比べてずば抜けた含有量を持っています。
2.緑茶ポリフェノール
緑茶や緑茶キャンデー等、緑茶を使った商品はカテキン等のポリフェノールが多く含まれており、茶葉の20%ほどがポリフェノールであると言われています。
3.ぶどうポリフェノール
ぶどうの皮や種子にはアントシアニン類やプロアントシアニジン等が含まれています。
赤ワインはそのぶどうを皮や種まで一緒に絞って作られるためポリフェノールが多く含まれるのです。
また、長い熟成時間のうちに多くのポリフェノールが凝縮されてタンニンが作られます。ぶどうを使ったグレープジュースなどにもポリフェノールが含まれています。
4.ごまポリフェノール
ごまにはゴマリグナンというポリフェノールが含まれていて、酸化に強く、コレステロール低下作用、高血圧抑制作用、肝臓保護作用、癌細胞抑制作用等の効果があげられています。
ビタミンE と一緒に摂取すると効果がさらに高まります。
5.タマネギポリフェノール
タマネギにはケルセチンというポリフェノールが含まれています。ケルセチンは活性酸素を除去し、関節炎等の炎症や痛みも抑制します。
骨粗しょう症や血流の改善の効果も最近の研究で明らかになってきました。
6.梅ポリフェノール
梅にはクエン酸、リンゴ酸などの有機酸やカルシウム、カリウム等のミネラル、カロチン、ビタミン等いろいろな成分が含まれていて、梅ポリフェノールは高血圧や動脈硬化の発生を抑制する効果があります。
疲労回復、整腸作用、老化予防、高血圧予防、肝機能の向上など様々な効果があります。
主なポリフェノールの成分の健康効果
次の6つの成分について説明します。
- アントシアニン
- カテキン
- イソフラボン
- タンニン
- クルクミン
- ヘスペリジン
1.アントシアニン
ぶどう、ブルーベリー、イチゴ、なすなどに含まれる青紫色の天然色素。目の働きを高めたり、眼精疲労を予防する効果で知られています。
2.カテキン
主に緑茶に多く含まれていて、渋みや苦みの素になる成分。殺菌力が高く生活習慣病や肥満を予防し、感染症から体を守り、また口臭を予防する効果等があります。
3.イソフラボン
大豆の胚芽部分に含まれていて、女性ホルモンとよく似た働きを持つ成分です。更年期障害の症状を軽くする効果や骨粗しょう症を予防する効果があります。
4.タンニン
肌につけると毛穴を引き締める効果をもつので化粧品などに使われています。口に入れると強い渋みを感じます。
5.クルクミン
ウコンなどに含まれる黄色の色素成分で、肝機能を高める効果やコレステロール値を低下させる効果が期待されています。
6.ヘスペリジン
柑橘系の皮やすじに多く含まれている栄養素です。血流を改善する効果、高血圧を予防する効果、コレステロール値を低下する効果などがあります。
参照:わかさの秘密
ポリフェノールの一日の理想摂取量
1日の摂取量は1500mg
ポリフェノールの認知度は上がっているものの、実際どのくらい一日に摂取すれば理想的なのでしょうか。
理想とされるポリフェノールの一日の摂取量は1500mg ですが、ネスレ日本が行った20〜60代男女約500名を対象にした研究結果によると平均摂取量は1010mgと3割強少なかったそうです。
参照:ポリフェノールの平均摂取量、理想より3割以上不足 - Business Media 誠
ポリフェノール摂取時の注意
これまでポリフェノールの効果や含有量の多い食品について話してきましたが、ポリフェノールは私たちが日々口にする多くの野菜や果物などの自然食品に多かれ少なかれ含まれています。
つまり、日々野菜や果物中心のバランスのとれた食生活をしていれば、自然にポリフェノール摂取量も増えていくわけです。
ただ、注意しなくてはいけないのは、ポリフェノールに特化して摂取量を増やそうと努力するあまり、アルコールやカフェインの摂取量も同時に増えたり、栄養が偏ったりしてしまう可能性もあるので、あくまでも全体的にバランスのとれた食生活を心がけることが大切です。
ポリフェノールは水溶性で体内に蓄積されないため2−3時間に一度の割で摂取する事も重要です。
食事や間食ごとにポリフェノールの含まれた食品を摂る事が理想的です。
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まとめ
ポリフェノールって奥が深いですね。でもポリフェノールが素晴らしいのは効果ばかりではなく、多く含まれている食品群がなんとも美味しくて口にすることが苦にならないものが多い事です。
赤ワインだけをとってみてもその種類は数えきれず、毎日飲めてその上、健康にいいなんて飲まない方が損ですよね。
食べすぎ、飲みすぎに注意しながら毎日ポリフェノールをたくさん摂取して、アンチエイジングを心がけたいものですね。
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