あらゆるシーンで圧倒的人気を誇る「苺」。
苺は体の中でも大活躍が期待されます。
風邪、貧血、動脈硬化の予防、妊婦さんの健康、ダイエットや美肌効果など。
かわいくて美味しいだけじゃない苺の優れた栄養・効果効能をご紹介します。
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苺の効果効能
風邪や感染症の予防
苺に豊富に含まれるビタミンCは免疫機能を強力にサポートし、風邪や感染症の予防に効果があります。
ビタミンCには粘膜を正常に保つ働きがあり、ウイルスの侵入を防いだり、ウイルスの増殖を抑制するインターフェロンの生成にも関わっています。
ビタミンCが不足すると免疫力の低下の原因となります。
また、ストレスによってビタミンCは消費されてしまうので、忙しい方こそ摂りたい栄養素といえます。
他にも苺には免疫力アップに欠かせないビタミンB1、E、亜鉛、セレン、アミノ酸のグルタミンやアルギニンがバランス良く含まれています。
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貧血の予防・改善
苺自体の鉄分は少量ですが、苺のビタミンCは鉄分の吸収率を良くし、血液を作る造血作用をアップする働きと関わりがあり、貧血予防・改善に役立ちます。
苺には他にも血液の生成に関わる成分モリブデンが含まれる上に、苺の程良い酸味が胃酸の分泌を促すことで、更に鉄分の吸収をサポートする効果が期待されます。
また、血液内の赤血球ヘモグロビンには酸素を体内に運ぶ要素があります。
鉄分が不足することでヘモグロビンの働きも低下してしまい、体のだるさやめまいなどの症状が出やすくなります。
苺に含まれる葉酸は血液の働きを高める造血作用があるので、赤血球の働きをサポートします。
レバーや牛肉、ひじき、ほうれん草など鉄分が豊富な食品を摂りいれる際には、食後のデザートに苺を食べることで、効率良い鉄分吸収が期待できます。
参照:貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう | e-ヘルスネット 情報提供
コレステロールの上昇抑制
苺のビタミンCには、コレステロールの上昇の原因となる悪玉コレステロールを胆汁酸へと変化させて、体外へ排出する働きがあります。
胆汁酸は脂肪を吸収するときに使われる成分です。
また苺の鮮やかな赤色に含まれる色素アントシアニン、食物繊維のペクチンにも、コレステロール値を下げる効果があります。
ペクチンには胆汁酸を排出する働きがあり、脂肪の吸収を抑えることでコレステロール値の低下に力を発揮します。
動脈硬化の予防
苺は動脈硬化の予防に役立つといわれる栄養成分を幅広くもちあわせています。
- ビタミンC…血管を丈夫にし、高い抗酸化作用がある
- ペクチン…脂肪の吸収を抑制する
- ポリフェノール…抗酸化物質が豊富で血液サラサラを促す
- カリウム…血液内の余分な塩分を尿とともに排出し高血圧を防ぐ
- アントシアニン…血中脂肪の蓄積を防ぐ
動脈硬化とは老化や生活習慣が原因で動脈に脂肪やコレステロールがたまって、動脈が詰まったり硬くなったりしている状態です。
心筋梗塞や心不全、脳梗塞を引き起こす原因となりうる動脈硬化は、毎日の食事からの予防を心がけるよう厚生省から推奨されています。
美容成分の一つとして知られるポリフェノールですが、果物の中では苺もポリフェノールを豊富に含んでます。
苺は調理の手間なく手軽に食べられるので、忙しい方でも毎日の食生活に取り入れやすい食材のひとつといえます。
ダイエット向きで美肌効果
低カロリー
苺はダイエット向きな上、ダイエット中の悩みとなりやすいお肌のトラブルに効果的な食材といわれています。
苺のカロリーは100g当たり34カロリーと、低カロリーです。
売り場で並んでいる苺の1パックは平均300gなので、1パック全部食べてもたったの約100カロリー。
1パック全部はなかなか食べ応えがありますよね。
低G1値
また、苺は低G1値の食品です。
G1値とは、糖質を摂取したときに血液中の血糖値が上昇するスピードの目安です。
G1値が低い食品ほど、血糖値の上昇や糖の吸収がおだやかになり、腹持ちがよく、インスリンの分泌を抑えられるので脂肪が蓄積しにくくなります。
苺のG1値は低く、フルーツのなかではトップ3に入ります。
リバウンドを防ぐ
低カロリー&低G1値の苺はダイエット中のデザートや間食に適しているといえます。
ダイエット中は食欲を我慢しすぎてリバウンドする場合があります。
爆発的なリバウンドを防ぐ為には、間食や食後のデザートを食べたいという時に、美味しいものを適量ゆっくりと食べることが効果的といわれています。
美味しいものを口にすると、脳内で幸せホルモンのセロトニンが分泌され、満足度と満腹感を感じて無理なくダイエットが続けやすくなるという仕組みです。
カリウム・アントシアニン
苺に含まれるカリウムはダイエットに効果的で、余分な水分を排出し、むくみを解消する作用があります。
また、強い抗酸化作用のアントシアニンによる内臓脂肪の蓄積予防などが期待できます。
食物繊維
苺は食物繊維も豊富です。
便秘はダイエットと美肌の大敵といわれていますが、食物繊維は便秘解消、コレステロールの排出の効果が期待できるダイエットの強い味方といえます。
美肌効果
そして、苺の美肌効果はなんといってもビタミンC。
【ビタミンCのお肌への働き】
- コラーゲンの生成を促進し、若々しい肌に
- 細胞間脂質セラミドの合成を促進し、肌の保水とキメを整える
- 皮膚の老化を遅らせるアイチエイジング効果
- シミの原因となるメラニン色素の生成阻害作用によるシミやくすみの予防改善
- 抗酸化作用、消炎・抗炎症作用、皮脂抑制作用によるニキビ、ニキビ跡の改善
ビタミンCは加熱に弱く、水分に流出しやすい性質です。
生食でそのまま食べられる苺はビタミンCを摂りやすい食材としておすすめです。
切り口からビタミンCが流出してしまうので、食べる直前にヘタがついたままの状態で水洗いしましょう。
いちごの栄養「葉酸」と妊婦さん
苺は、妊婦さんに必要な「葉酸」が豊富で、妊娠中に気をつけたい便秘や貧血への効果が期待できます。
厚生労働省が妊婦さんに葉酸の摂取を推奨している理由は、「神経管閉鎖障害」の発症リスクを下げて健全な赤ちゃんを産むためです。
葉酸は妊婦さんだけではなく、体とって大切な栄養素で、細胞分裂、DNAの合成、赤血球の生成に関わります。
1日の摂取推奨量は成人男女は240μg、妊婦さんは440μgです。
苺の葉酸は100gあたり90μgと豊富に含まれています。
また、妊婦さんにとって大切な貧血対策や便秘にも苺は力を発揮します。
妊婦さんでいる間は赤ちゃんに栄養を送る大切な時期なので、雑菌を防ぐ為にも食べる直前に水洗いをしましょう。
苺の保存方法・期間
苺を保存する場合は、ヘタを取らないまま、洗わない状態でラップをして冷蔵庫に入れます。
日持ちが良くないので、保存期間の目安は2〜3日です。
鮮度が落ちると栄養価も低下してしまいます。
食べ切れない場合は、新鮮なうちに冷凍保存が便利です。
水洗いし、ヘタをとって水分を拭き取り、苺同士がくっつかないようにジップロックにいれて金属製のトレーにのせて冷凍します。
凍った苺は解凍せずそのまま活用します。
ミキサーでスムージ、加熱してジャムやソース、洋酒をふりかけゼリーやババロア、アイスクリームに混ぜ込んだり、シャンパンやカクテルなど様々な場面で楽しめます。
苺の栄養成分
●生の苺100gあたりの栄養成分
エネルギー | 34kcal |
水分 | 90.0g |
タンパク質 | 0.9g |
アミノ酸組成によるタンパク質 | 0.6g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 8.5g |
食物繊維 | 1.4g |
カロテン | 17μg |
ビタミンE | 0.4mg |
ビタミンB1 | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.02mg |
葉酸 | 90μg |
ビタミンC | 62mg |
カリウム | 170mg |
カルシウム | 17mg |
マグネシウム | 13mg |
リン | 31mg |
鉄 | 0.3mg |
参照:資源調査分科会報告「日本食品標準成分表2010」について:文部科学省
苺には幅広い栄養素が含まれ、特にビタミンC、葉酸が多いのが特徴です。
そして、注目すべきはアミノ酸。
苺のアミノ酸組成によるタンパク質の量と質はフルーツの中で上位に入ります。
アミノ酸はタンパク質を構成し、体の皮膚、内臓、筋肉、細胞、血液となる大切な栄養素です。
また、アミノ酸にはそれぞれに体の中での役割があります。
苺に含まれるアミノ酸には免疫力向上、体力や筋力の向上、脂肪燃焼促進、集中力、美肌、リラックス効果などの働きが期待できます。
ビタミンCと同じく、加熱調理による栄養の損失の心配がない苺はアミノ酸の補給にも手軽な食材といえます。
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まとめ
苺は流通では果物、植物分類上では野菜とされる果菜類のひとつですが、どちらでもとびきりな美味しさと体に嬉しい効果、効能がたくさん詰まっています。
一年中手に入る苺ですが、価格や栄養素が充実するのは1月から春にかけて。寒い季節は葉野菜が厳しいので苺の栄養を毎日の健康に摂りいれてみるのもおすすめです。
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