痩身エステサロンをはじめ、家庭用痩身機器でも幅広く使われているキャビテーション。
「切らない脂肪吸収」と言われて、ダイエットしても落ちないしぶといセルライト除去にも効果が高く、非常に人気があります。
キャビテーションって一体なんなのかについて、詳しく解説します。
セルライトを溶かす?キャビテーショの効果
以前はセルライトケアといえば、「物理的にマッサージで老廃物を流す」というのが主流でした。
このキャビテーションという仕組みが登場してから、セルライトケアが大きく変わりました。
そもそも「キャビテーション」とは?
美容業界で言われる「キャビテーション」とは、特殊な電波を皮膚に当てて脂肪を排出する行為です。
もとをたどると「液体力学」の専門用語で、液体の中に気泡が発生して圧力ではじける現象のことを指します。
ここでは美容マシンでのキャビテーションに焦点をあてて解説していきます。
キャビテーションのメカニズムと効果
痩身目的で、キャビテーションを私たちの皮膚に当てることでなにが起こるのか?
まずは、キャビテーションによって起こることを順を追ってみていきましょう。
キャビテーションをあてると起こる体内の出来事
- 前提として、キャビテーションは超音波を発生させます。
- 超音波を脂肪の気になる皮膚上に当て、真皮に届くような周波数に調整します。
- 細かい振動の超音波が、皮膚内体液の中に空気の泡を発生。
- ポコポコと発生した空気の泡がハジける圧力衝撃により、その周りの脂肪細胞膜を破壊します。
- 脂肪が体液へ飛び出して乳化します。
- 乳化した脂肪をリンパ菅に流して排出します。
痩身エステに行くと、キャビテーションマシンをエステティシャンの方がなにやら調整してからトリートメントが始まると思います。
この時、超音波の出力は肌の下『2.5mm』に届く『20kHz〜40kHz(キロヘルツ)』になっています。
肌は「①表皮」と「②真皮」が重なってできているのですが、①+②の距離=2.5mmとかなり薄いので、②の真皮に働きかけるにも低い出力で十分なのです。
炭酸のような気泡で、脂肪細胞が破壊
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超音波が真皮にあたることで、真皮内の体液に細かい気泡をブクブクと発生させます。
炭酸水の小さな泡を思い浮かべていただくとわかりやすいかと思います。
この気泡が圧力によって弾け、その時の衝撃によって、周りの脂肪細胞の膜がまず破壊されます。
気泡に圧力がかかった状態というのは、指の関節がポキっとなるときと同じ原理とのこと。
脂肪が体液と乳化
膜が破壊されたこととにより、中にあるドロドロの脂肪が出てきて、一時的に乳化されます
キャビテーションを当てる前までは固まっていた脂肪が、液体である体液の方に出て溶けて混ざり合うのです。
混ざり合って乳化された脂肪を、そのままリンパ管に流せたら、脂肪が体内から排出されてなくなります。
これがキャビテーションのメカニズムです。
キャビテーションだけでは完結しない!
脂肪を分解することが、キャビテーションの効果です。
ここで覚えておいて欲しいことがあります。
3ステップで落ちる脂肪
一度ついてしまった脂肪を落とすには、三段階の過程が必要です。
- 分解して
- 流して
- 燃焼する
キャビテーションが働きかけるのは、この内の「①分解」の部分だけです。
「②流して」「③燃焼する」という過程が完了しないと、本当の意味で脂肪を落としたことにはなりません。
ですから、キャビテーションだけでは脂肪除去は完結しないのです。
脂肪を排出するために
キャビテーション後に分解した脂肪を、流して燃焼するために必要なことがあります。
- 身体をあたためて汗をかく
- リンパマッサージをする
- 水分をたくさんとる
- 酵素をたくさんとる
上記の項目を積極的に行なうと脂肪が外に排出されます。
痩身エステでキャビテーションを受けた際にも、同じような注意を促されると思います。
家庭用美容マシンでも痩身エステサロンでも「キャビテーション×ラジオ波」がいつもセットなのは、この理由からです。
キャビテーションでは不可能な「温める」という作用をラジオ波が補います。
キャビテーション効果的な回数と料金
キャビテーションのトリートメントを1回行えば、脂肪が柔らかくなりふわふわの肌を体感出来ると思います。
即効性があるのです。
1回でも効果アリ!
キャビテーションを行なうと「②流して」「③燃焼する」の過程が完了していなくても、体内で脂肪が乳化されたことにより、肌の質感が変わります。
サイズダウンに関してもたった1回で感じることができるでしょう。
継続して行なうと脂肪を溶解するサイクルが何度か回転するため、確実に効果があがります。
しかしその効果は持続せず
キャビテーションの効果は「48時間持続する」と言われており、理想的なのはに4日〜1週間に一度のペースで施術することです。
1週間以上開けると、脂肪を溶かすサイクルが整っていないため元の状態に戻りがちで、もったいないのです。
逆に3日立たずに照射すると、肝臓への負担が高くなる可能性があります。
しっかりと脂肪を落としていくためには、適切な感覚で回数を重ねる必要があります。
料金と回数
痩身エステのキャビテーション相場は、1回あたり8,400〜31,500円です。
1回目の照射のち1週間以内に再照射すべきと考えると、1ヶ月×5回ほど必要となり、1ヶ月合計42,000〜157,500円ほど必要になります。
多くのエステでは、10回コース、3ヶ月コースなどお得になる料金を設定しているため、セット料金になると少し値段は落ちる可能性はあります。
しかし、キャビテーションだけでは完結しないという理由から、一緒に痩身マッサージをすすめられるケースも多く、料金がかさみます。
もちろんエステサロンによって、料金や考え方に違いはありますし、個人差がかなり大きいため、気になる方は直接問い合わせてみる事をオススメします。
今エステで人気のトリートメントとの比較
キャビテーションは不動の人気を誇っている印象ですが、他にも痩身目的のトリートメントの仕組みが数種類はあります。
リサーチしてみました。
名前 | キャビテーション | ハイパーナイフ | エンダモロジー | ラジオ波 |
特徴 | 超音波の圧力で脂肪を分解 | 高周波熱の作用で脂肪を分解 | 脂肪細胞と老廃物を揉み出し潰す | 電磁波の熱で脂肪を温める作用 |
注目度 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
家庭用機器の有無 | ○ 数種類あり | ✗ エステのみ | △ 家庭用揉み出し機器あり | ○ キャビテーション機器に付随 |
エステ価格 | 8,400〜31,500円 | 10,000〜15,000円 | 12,000〜25,000円 | 5,000〜15,000円 |
即効性効果 | 1度でも効果あり | 1度でも効果あり | 単体の場合、中期必要 | キャビテーションと併用で発揮 |
詳細 | キャビテーション詳細 | ハイパーナイフ詳細 | エンダモロジー詳細 | ラジオ波詳細 |
金額は内容やサロンによって異なるため、あくまで目安として参考にしてください。
ハイパーナイフ
「ハイパーナイフ」とは、熱を体の内部に浸透させることで気になる脂肪を分解、除去していく高周波マシンです。
新しい仕組みで注目されはじめています。
ハイパーナイフのヘッド部分にはプラスとマイナスの電極がそれぞれに付いており、これが体の内部に交互に流れていく仕組みとなっています。
脂肪を溶かしていくという原理は、キャビテーションと同じですが、溶かす方法が違います。
キャビテーションでは気泡圧力を利用していましたが、熱を利用するのがハイパーナイフです。
ホットヨガで有名なLAVAが、「ホットヨガ×ハイパーナイフ」というエステセットを出していますが、これは効率が良いかもしれませんね。
ホットヨガをして温まった身体に照射すると、脂肪を分解していく効果が高まります。
エンダモロジー
「エンダモロジー」は30年以上歴史のあるボディケアの技術で、揉みほぐすことで、脂肪を柔らかくしていく効果があります。
脂肪のかたまりというのは、とにかく固いのですが、それを物理的にマッサージすることで、ほぐして柔らかくしていきます。
キャビテーションやハイパーナイフが出てくる以前より主流だった脂肪分解の手法になります。
エンダモロジーをする際には、ボディスーツと呼ばれる全身タイツのようなものを身につける必要があります。
産毛の絡まりを防いだり、ピンポイントでセルライトを潰す効果があるからです。
キャピテーション×エンダモロジーのように、組み合わせることで効果があがると考えられています。
マシーンがグぐいぐい脂肪をつまむので、痛みを感じやすいというデメリットがあります。
ラジオ波
ラジオ波とは電磁波の一種で、人体に流すことにより熱に変換されます。
この熱の作用によって、脂肪を燃やしたり、肌を引き締めたりして痩身効果を出すことができます。
温める作用はあっても、脂肪細胞に直接働きかけるわけではないので、プラスして運動などの筋肉への働きかけが必要です。
もともと新陳代謝がよく冷えとは無関係な体質の人には効果を感じにくいかもしれません。
キャビテーションによる肝臓負担への注意点?
何もしていないときと比較すると、キャビテーションによって肝臓に多少の負担がかかるのは事実です。
肝臓には様々な働きがありますが、主に物質の代謝や解毒などを行っています。
キャビテーションで破壊された脂肪細胞は、血液を循環して肝臓へ向かいます。
肝臓では、その脂肪を分解して体の外へ排出するための準備をします。
キャビテーションは、1回照射したのち3日間は期間をあけるように言われます。
これは、脂肪の分解排出をしてくれる肝臓の負担を抑えるための期間です。
この適切な施術感覚を守ってむやみにやりすぎないようにすれば、心配するほどの肝臓負担はおこらないです。
まとめ
セルライトケアとしてキャビテーションなどをあてると、固まっている脂肪を溶解燃焼することができます。
継続することで、お悩み箇所の部分痩せが可能になります。
ぜひ、セルライトと脂肪を同時に撃退してスタイルアップを目指しましょう。