おいしいにんにく料理。
にんにくは、味や栄養・効果ともに非常に優れているからといって、食べ過ぎてませんか?
体に元気を与えてくれるにんにくですが、食べ過ぎは体に危険です。
今回はにんにくを食べすぎた時の症状と対処法について解説します。
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にんにくを食べ過ぎた時の対処法
対処法は大きく分けて、次の9つがあります。
- 整腸薬や胃腸薬(胃腸の回復)
- ヨーグルトなど乳製品(下痢など胃腸の回復)
- 頭痛の鎮静薬(頭痛の鎮静化)
- 水を多めに飲んで尿で排出(不眠の対策、血液への影響)
- おかゆや雑炊(不眠の対策)
- 運動による発汗(消臭や血液への影響)
- 歯磨き(口臭対策)
- リンゴの酵素(口臭対策)
- 緑茶・紅茶のカテキン(口臭対策)
腹痛・胃痛
腹痛・胃痛は、整腸薬などを飲んで安静にしておきましょう。
おかゆや柔らかくゆでたうどんなど、お腹にさわらない、消化の良いものでいたわってあげます。
すりおろしたリンゴなども良いですね。牛乳も使えますが、できれば冷たいものより、温かい方がより効果的。
なお、胃痛が2~3日過ぎても解消されない場合は、胃潰瘍かそれに近い状態かもしれません。
必ず、内科医か胃腸科医の先生に診断してもらい、指示や薬を処方してもらいましょう。
頭痛
薬の服用
偏頭痛持ちの方がにんにくを食べ過ぎて頭痛を発症した場合は、処方されている薬をお持ちであればすぐに服用して、鎮静化を待ちましょう。
トリプタン系のお薬なら、早く飲むほど、効果も早く得られます。
偏頭痛は脳の周りや、眼球の奥の視神経の周辺の血管が拡がり、血流がよくなりすぎることでおこるとされています。
薬をお持ちでない場合も、「安静にしておく」ことや「深呼吸」が、とても重要です。
入浴はダメ
頭痛の場合、入浴による体温の上昇も良くありません。
血流が多くなりますので、シャワー程度にとどめておき、長い時間、浴槽に浸かるのは頭痛が落ちついてからにしましょう。
にんにくとアルコール、チョコレートとの相性も、頭痛にはよくありませんので、注意が必要です。
ひどい場合は救急病院で高濃度の酸素吸引を受けると、いくぶん楽になるでしょう。
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下痢
下痢の場合は「菌が生きて腸に届く乳製品」=ヨーグルトやヤクルトなどが効果的です。
適度なにんにくは、腸内の悪い菌を退治してくれますが、取り過ぎると良い菌も殺してしまいます。
良い菌が弱まってしまうと悪玉菌が食物を腐敗させるので、硫化水素やアンモニア、インドール、スカトールなどが大量に発生し、おならが出やすくなります。
ヨーグルトなどで乳酸菌をとりこんで、腸内細菌のバランスを元に戻す必要があります。
吐き気・嘔吐
食べて間もなくの場合は、水(または薄い食塩水)を飲んで、胃の中でにんにくの成分を薄めてしまうか、吐き出してしまった方が良いでしょう。
眠れない
眠れないときは、温かいおかゆや雑炊でにんにくによる刺激を抑えてみてください。
体内で吸収され血液に溶け込んだ成分は、水を多めに飲んで尿として排せつするか、運動や半身浴などで発汗すると症状がやわらぐかもしれません。
体質にもよるので、ひどい場合は病院の診察を受けましょう。
口臭
口臭には匂い消しとしてリンゴの酵素、緑茶・紅茶のカテキンが効果的です。
生のリンゴやリンゴジュースには、消臭、匂い消しの効果が見込める酵素が含まれています。
歯ミガキも効果はありますが、出来れば「舌」をやさしくブラッシングしてみてください。
舌の表面にあるザラザラに、にんにくの嫌なニオイ成分が入りこんで、口臭の原因になっています。
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にんにくを食べすぎた時の症状
胃・腸が痛い
にんにくの食べ過ぎで、典型的なものは胃や腸の痛みでしょう。
適量なら胃や腸に良い働きをしますが、食べ過ぎると腹痛・胃痛の原因になります。
また、長い期間食べ過ぎ状態を続けると胃潰瘍を発症することもありますので、食べ過ぎは絶対にやめましょう。
腸内では健康に欠かせない善玉菌も殺菌してしまい、便秘や下痢などを起こします。
頭痛
もともと偏頭痛を発症しやすい体質の方などは、頭痛を起こす頻度が多くなることがあります。
にんにくを摂り過ぎると、赤血球のヘモグロビンを壊してしまい、一時的に脳へ送られる酸素が減ります。
脳が酸欠状態になり頭痛を引き起こす場合や、血管が拡がり、脳や神経を圧迫することでも、頭痛は起こります。
皮膚への影響
湿疹や口角炎(上唇と下唇のつなぎ目が切れてなかなか治らない炎症)、舌の炎症などが考えられます。
にんにく製品の製造業者さんや、いつもにんにくを扱う調理師さんに多いのは、アレルギー性皮膚炎。
にんにくはそれだけ、強い作用を持っています。
血液への影響
血が固まらない、めまいや貧血、体調不良、不眠、体臭などもにんにくの食べ過ぎかもしれません。
にんにくに含まれるスコルジンは、血液をサラサラにする効果がありますが、食べ過ぎると過剰なサラサラ効果によって血液の循環も適度なレベルを超えてしまいます。
一方で、体質によっては血液が運ぶ酸素の量が減り、めまいや、頭がスッキリしないという症状も現れます。
にんにくには、体を興奮状態にする効果もありますので、食べ過ぎは不眠にもつながります。
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にんにくの1日あたりの適量
にんにくの1日あたりの適量は、加熱したものとしてないもので違います。
加熱にんにくの適量
1日あたり2~3個までにしておくのが良いでしょう。
非加熱にんにくの適量
こちらは「1日に1個まで」としてください
にんにくが大好物で、知らない間につい食べ過ぎてしまうという方は、せめて加熱したものを口にするように心がけましょう。
こども・乳幼児の適量
子供の場合は前述の量の約半分。
乳幼児は4分の1~6分の1程度までを目安としてください。
いずれも目安の量ですが、良い効果を得るにはこの量で十分と言われています。
摂取を控えるべきケース
次の条件に当てはまる方は、にんにくの摂取を控えてください。
- 血液の凝固に障害(出血してもなかなか固まらない症状)がある方
- 外科手術を控えた方
- 出産前の妊婦さん
- 妊娠中・授乳中の女性
- 脳梗塞などを患って血栓溶解剤(血栓ができにくくするため、非常に強いサラサラ効果を得るための薬)を服用してる方
前述の適量は無視をして、お医者様と確認・相談の上、許されたペースと量だけを、召し上がってください。
標準的なにんにくは1玉50g前後。6個1玉の品種は1個が8~12g程度です。生産地域や品種によっての大小の差があります。
にんにくの芽の栄養についてはこちらへ
⇒ にんにくの芽は食べれる?取り方、栄養について解説
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まとめ
天然の薬とも言うべきニンニクの効果を得たいのなら、1日あたりの適量をを守り、ゆっくりと、また確実にという意識が大切です。
「一歩一歩、着実に」をお忘れなく。
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