保存しておいたにんにくをよく見ると、先端から芽が出てしまった。
「食べても大丈夫なのかな?」
「どうやったら簡単に取り除けるの?」
「栄養や臭いってどうなるのかな。」
今回は「にんにくの芽は食べれるのか?」「にんにくの芽の取り方」栄養成分の変化について解説します。
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にんにくの芽は食べられるのか
有毒?それとも無毒?
にんにくの先端から発芽しても「にんにく」「芽」どちらも無毒です。
ジャガイモの場合だと、芽やその周辺には毒があり、ゴッソリ取り除く必要がありますが、にんにくは問題ありません。
というのも、通常食べているにんにくは、芋ではなくて、「茎」の一部なんです。学術上の難しい言葉で、しばしば見かけるにんにくは「にんにくの鱗茎(りんけい)」と呼ばれます。
ちょっとややこしいので、今回は「芽」としますが、実際は芽ではなく茎の成長なんです。
また、本来の種から発芽したものも、毒性はありません。
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取り除いた方がいいのか?
毒の成分はありませんので、食べる上で問題はありません。
ただし、次のような特徴がありますので、やはり取り除いた方が良いでしょう。
- 焦げやすい。
- 芽そのものには、エグ味がある。
- お腹を壊しやすい人は食べ過ぎ注意
1.焦げやすい
にんにくと芽を同じように加熱する場合は、芽の方が焦げやすいので、お料理の色味を大事にしたい時は、取り除いた方が失敗は少ないかもしれません。
2.エグ味がある
芽だけを食べると、エグ味を感じるかも知れません。
また、加熱が不十分な場合、繊維ばっていますので歯触りもよくないです。
3.食べ過ぎ注意
お腹を壊しやすい人は、大量に食べることで下痢をしやすくなります。
ニオイの変化
芽が出たニンニクの臭いは、通常のニンニクよりも低く抑えられる傾向があります。
芽が長く伸びるほど、臭いが残りにくくなります。もちろん食べる量にもよります。
芽が出たものは臭いにくいからと言って、大量に食べるとニンニク特有の口臭は残ります。
にんにくの芽の取り除き方
縦割り
2.発芽するほど成長していれば、にんにくの断面に芯がはっきり見えます。
3.包丁の刃元などで引っかくようにこそげると、簡単に外れます。
皮は剥いでから割っても結構ですが、半分に割ってからの方が剥ぎやすいです。
ただし、小さなにんにくの場合などは、包丁を入れる時に指まで割らないよう、十分注意してくださいね。
爪楊枝の活用
先述の方法は、割ってから「掻きとる」、というやり方でしたが、こちらは「押し出す」やり方。
2.どちらも2~3ミリ程度切り落とすと、芯の断面が見えてきます。
3.この芯を爪楊枝で押し出してやります。
爪楊枝は、芯の断面が小さい方から大きい方へ押し出します。
普通はにんにくの先端が小さくなっていますが、成長の具合やにんにくの品種によっては逆転することもありますので、「芯の断面が小さいほうから」と意識してみてください。
そして、爪楊枝は「尖っていない方」を芯に押し当てると、力が伝わりやすいでしょう。それでも押し出せない時は、更に半分に割ってみてください。
お料理の仕上がりを想定して、輪切りのにんにくを散りばめたい場合は、爪楊枝で押した方が見栄えして良いですね。
にんにくの芽の栄養
一般的なにんにくと芽出しにんにくとの栄養成分(ミネラル)の比較です。
いずれも100gあたりの数値[mg]です。
一般的なにんにく | 芽出しにんにく | |
ナトリウム | 9 | 14 |
マグネシウム | 25 | 61 |
リン | 150 | 434 |
カルシウム | 14 | 114 |
マンガン | 0.27 | 2.62 |
鉄 | 0.8 | 7.2 |
亜鉛 | 0.7 | 3.2 |
銅 | 0.18 | 0.98 |
参照:栄養成分 | ガーリックスプラウト(発芽にんにく)|サンキ植物工場株式会社
発芽ではないですが、「発芽に近い」活動をしているので、植物として成長しようとする活力に満ちています。
臭い成分や大量のエネルギーをビタミン類に変換している時期ですので、活力がある、とても元気な食材と考えれば、食べるのに良いタイミングとも言えます。
「芽」そのものは繊維質の塊ですので、おいしいものではありませんが、ニンニク本体はいつもの状態よりビタミンやミネラルが増加します。
これを逆手にとったのが、あえて芽を出したニンニク。
芽出しニンニク・芽子ニンニク・ガーリックスプラウト・発芽ニンニクなどなど、多くの呼び名が付けられています。
※「スプラウト」とは新芽のことです。
豆苗やカイワレダイコン、もやしなどもスプラウトとなります。
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まとめ
芽を取り除くのは面倒だから、とそのままお使いになっている方もいると思います。
小さな、小さな芽ではありますが、せっかくのお料理を、よりおいしく、より美しく、より香り高く 仕上げるには、取り除いた方が良いでしょう。
ちょっとした一手間ですが、とても簡単な下ごしらえですので、ぜひお試しください。
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